芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。

「とか言って瑠衣は油断も隙もないからね」


「んー、まあそこは否定できないかもね」



「……今すぐやっちゃってもいい？」


「ジョーダンだよジョーダン。本気の瞳で見るのやめて怖いから」


すると、瑠衣くんの目線がわたしのほうに向いた。



「依茉ちゃん、よかったね。悝世と付き合えて」


「え、あっ……えっと」



「俺のことは別に気にしなくて大丈夫だから。ただ、依茉ちゃんが幸せならそれでいいし。悲しんだり傷ついたりするのは見たくないけど」



なんで瑠衣くんはこんなに優しいの。


わたしが悝世のことで悩んでたときも、優しい言葉をたくさんかけてくれて。


好きって伝えてくれて、わたしがその気持ちに応えられなかったのに。



だから、ぜんぶわたしが悪いのに。


なのに、わたしが幸せだったらそれでいいなんて……。