芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



すると悝世がすぐさま。


「泣かすようなことしないし。ってか、瑠衣が奪う気でもぜったい渡さない自信あるから」


わたしの肩を抱き寄せて言った。



うん、ここまでだったらすごくかっこいいセリフだよ?


ここで終わってくれたらものすごくよかったよ?



肩を抱き寄せただけかと思えば、急に顎をつかまれて無理やり悝世のほうを向かされて。




「わーー、そんなの見せつけられても困るなー」



瑠衣くんの前だっていうのに。

こんなパフォーマンスしなくていいのに……!



「これくらいしとかないとね」


最後にチュッとわざと音を立てて一瞬、唇に触れた熱が離れていった。



「なっ、ぅ……ぁ……」



顔から火が出そう、沸騰しそう。

穴があったら入りたい、ないなら掘りたい。



「依茉ちゃん顔真っ赤じゃん」


「見ないでくれる?俺のかわいー依茉なんだから」

< 283 / 359 >

この作品をシェア

pagetop