芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



「ねー。依茉は俺よりも画面に映るコイツのほうがいーの?」


グイグイ迫ってきて、気づいたら目線はテレビじゃなくて悝世を見てた。


こっちに気を引かそうとして、わざと指を絡めてギュッと握ったり。



「そ、そういうわけじゃなくて……っ」


「依茉は俺だけ見てればいーのに。
他の男なんて見て欲しくない」



ずるいよ、その独占欲。

わたしだって、
ほんとは悝世しか見てない、見えてない。



「悝世……だけ、見てる」


「ほんとに?」


「……うん」


「ってか、依茉の視界に入る男全員この世から抹殺してもいーくらいだよね」


「……うん。……んん?」


なんか途中からものすごくおかしな流れになってるような気がするんだけども。



「あれ、許可出たからつまりこのテレビ消していーよね?」


え、許可してないし
テレビプッツン切られて真っ暗画面になっちゃったし。

< 33 / 359 >

この作品をシェア

pagetop