芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
表情なんて作ることできないし、ぜったいカメラマンさんから不満の声が出てくるかと思ったのに。
「依茉ちゃんのその困り顔いいね〜!!もっと悝世くんのことしっかり見てみようか〜!」
こ、困り顔がいいなんて、どういうことなの……!?もっと余裕のある顔とかのほうがいいんじゃないの……!?
もうわかんないよぉ……っ。
「ほら、依茉。俺のほうちゃんと見て」
「っ、」
ソファに両手をついて、少し顎を引いて遠慮気味に悝世のことを見つめる。
悝世は相変わらず余裕そうな顔をして、身体を少しわたしのほうに近づけて正面でお互いの視線が絡み合う。
恥ずかしさで顔から火が出そう、茹でられちゃいそう。
「悝世くんもいつもより表情すごくいいね〜!もっと2人とも距離近づけてみようか!」