芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
「いいなー。俺も依茉ちゃんにそんなふうに見てもらいたいのに。悝世が羨ましいなー」
「……?」
両手を頭の後ろで組んで、「悝世には敵わないのかなー」なんてひとりごと。
すると、何かを思いついたのか。
「そーだ。
ちょこっとだけ撮影の邪魔しちゃおっか」
「え、えっ!?」
少し大きな声を出してしまって、ハッとしてすぐに自分の手で口元を覆った。
そして瑠衣くんの耳元でこそっと。
「邪魔なんてダメだよ!怒られちゃうよ」
「んー、大丈夫。
怒られるのは悝世だから」
「えっ??」
い、いったいどういうこと?
頭の中はハテナマークでいっぱい。
……になっている間に、瑠衣くんがなぜか急に肩を組んで抱き寄せてきた。
ん?んんん!?
えっ、ちょっと、いきなり何事!?