芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
頭の中でそんなことが浮かぶけれど、そんなことすぐに悝世の甘い刺激のせいでぜんぶ頭から飛んでいってしまう。
「……無防備。しかもエロいね」
「っ、」
耳元で聞こえる声にゾクッとする。
サイドを流れる髪をすくいあげるように、耳にかけて。
片方の手で、耳たぶを優しく撫でて。
やわらかい唇が首筋のあたりに触れて。
身体の熱がグーンと急上昇。
「……んっ、まって」
「やだ。ちゃんと俺の依茉にならないと無理」
日本語よくわかんない。
別にわたしは誰のものでもないのに。
「そんな……っ、首ばっかりやめて……っ」
「んじゃ、もっと他のとこ攻めていい?」
グッと抱き寄せられて、視界は悝世のネクタイでいっぱい。
ただでさえ、距離の近さで心臓バクバクだっていうのに。
「……これもさ、外していい?」
指でツーッと背中をなぞって、真ん中あたりでピタッと止まる。