芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
「でも、悝世の周りに可愛い子、たくさんいるじゃん。モデルさんとかファンの子とか」
「依茉以外の子なんてなんとも思わないけど。みんな同じ顔のジャガイモにしか見えない」
ジャガイモって。
相変わらず表現が失礼というか。
「依茉だけ特別。ものすごくかわいーよ」
心臓がギュウッと縮まって。
血液がブワッと一気に顔に集中して、それがどんどん伝染していく。
「あんなにファンの子たち、いたのにいいの……?」
「あーー。別にどーでもいいよ。それよりも依茉のほうが気になったし」
何その特別。
ずるいよ、すごくずるいよ。
そうやって簡単にわたしの気持ちをぜんぶ持っていっちゃうんだから。
「でも、ファンの子は大切にしないと……」
「ファンの子はたくさんいても依茉は1人しかいないから」