芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
ギュッと抱きしめる力を強くして、わざと腰のあたりに手を添えて。
「俺以外が依茉に触れるのとか無理すぎるし、依茉の身体ぜんぶ俺のだから」
「ちょ、ちょっ、身体ぜんぶってなんかおかしいよ……っ」
「おかしくないって。
依茉に触れていーの俺だけだから」
腰にあるほうとは逆の手が何やら布団の中でゴソゴソ動いて。
「やっ……ちょっ、どこ触ってるの」
「依茉の柔らかい太も……」
「く、口にするなバカぁぁ……!!」
***
「……何も枕投げつけることないじゃん」
「あ、あれは暴走した悝世が悪いもん!」
やっとベッドから出て、ようやく学校に行く支度をしているところ。
悝世はあれからいったん自分の部屋に戻って制服に着替えて戻ってきたのはいいけど。
「な、なんでちゃんと制服着てないの……!」
ブラウスのボタン途中までしかしてないし、ネクタイなんて締めるどころか首からぶら下げてるだけだし!