脳内毒舌侍 ② ~その後~
まさかのまさか
タタタッ…。
畜生っ、追ってくる!
チッ、クズ王子足速いじゃねえか!
こっちは部活直後で疲れてんだっての!
「ちょっと~、桐生さーん♪」
くそっ、クズ王子余裕かよ!
クズのくせに!(←根に持っている上に疲れて余裕なくなっています)
「話くらいきいてくださいよー!」
知らん興味ないどうでもいい。
タタタッ…!
うわっ、信号赤!交番に駆け込むか?
いや、たかがクズ王子ごときに警察官の手を煩わせるのも気の毒。
畜生、つかまってやっか。
「おう、クズお……、ゴホンッ。
紫藤サン、話を聞いてやるよ」
「やった~」
チッ、クズ王子、息ひとつあがってねぇし。流石クズじゃないか。(←ものすごく疲れています)
「桐生さん、昨日はごめんね?」
ああん!?ほんとに悪いと思ってんなら
「申し訳ございませんでした」だろ。
これだからはした金で 女に交際を申し込むような 顔だけのクズ王子は…。
「桐生さん、全部口に出てるよ」
「ああ、気にすんな。ただの空気の振動だと思え」
クズ王子、名前…紫藤…なんだったかな?太郎…じゃねえなぁ。
まあ、どうでもいい。
「謝罪だけならもういいだろ。
これ以上お前に付き合う義理はない」
「いや、俺と付き合ってください」
………。
「はぁ??」
< 1 / 3 >