俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
「えーと……」
なんと答えるべきかと迷っていたら、なぜか頭を撫でられた。
「二十数年一緒にいても、わからないことがある。エドガーがどんな女の子に恋をするのか、今まで謎だったんだ。その謎が近いうちに解けそうな気がしている」
それは騎士団長が、誰かに想いを寄せているということであろうか。
アリスは、騎士団の詰所や宿舎で働くメイドたちの顔を思い浮かべた。
同室の年上従騎士のふたりは、可愛いメイドの名を挙げ、ハレンチな会話で盛り上がっていたが、気高き雰囲気を纏わせるロイ騎士団長が彼らと同じとは思えない。
(メイドじゃなく、貴族令嬢かな。王族の護衛中に接する機会もありそう。もしかして王女様だったりして。あ、それは違うか。王女様はまだ十二歳。身分も違いすぎるし、お相手にはならないよね……)
そのようなことを考えていると、アリスは胸にチクリとした痛みを感じた。
(なんだろう、この気持ち。もやもやして、これ以上、ロイ騎士団長の恋の相手を想像したくない……)
胸に手をあて、首を傾げたら、医師長がクスリと笑って立ち上がった。
なんと答えるべきかと迷っていたら、なぜか頭を撫でられた。
「二十数年一緒にいても、わからないことがある。エドガーがどんな女の子に恋をするのか、今まで謎だったんだ。その謎が近いうちに解けそうな気がしている」
それは騎士団長が、誰かに想いを寄せているということであろうか。
アリスは、騎士団の詰所や宿舎で働くメイドたちの顔を思い浮かべた。
同室の年上従騎士のふたりは、可愛いメイドの名を挙げ、ハレンチな会話で盛り上がっていたが、気高き雰囲気を纏わせるロイ騎士団長が彼らと同じとは思えない。
(メイドじゃなく、貴族令嬢かな。王族の護衛中に接する機会もありそう。もしかして王女様だったりして。あ、それは違うか。王女様はまだ十二歳。身分も違いすぎるし、お相手にはならないよね……)
そのようなことを考えていると、アリスは胸にチクリとした痛みを感じた。
(なんだろう、この気持ち。もやもやして、これ以上、ロイ騎士団長の恋の相手を想像したくない……)
胸に手をあて、首を傾げたら、医師長がクスリと笑って立ち上がった。