俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
偽りの申告をした場合、退団はもちろんのこと、禁固刑である。
「申し訳ありません……」
人生が終わったと感じて震えながら謝罪すれば、肩に腕を回され抱き寄せられた。
(えっ……)
「怯える必要はない。これは俺とフランしか知らぬこと。公にするつもりはない。故郷には帰れないのだろ? ならばここにいろ。正体を暴かれないよう、気を抜かずに男を演じるんだ」
嘘をついていることは、とうに許されていた。
部屋替えは、アリスの秘密を守ろうとしてのことであったらしい。
恐怖が解けたアリスは大きく息を吐き、頼れる腕の中で顔を上げた。
「ありがとうございます。他の人たちに女だと気づかれないよう注意します。僕は男だと、自分でもそう思って生きていきます」
寛大な処遇に深く感謝するとともに、頬を熱くする。
肩に回される頼もしい腕と、息のかかる距離にある美しくも凛々しい顔。
男として生きると宣言しておきながら、心をときめかせてしまう。
(さっき、私のことを、他の男に渡したくないと言っていたよね。我慢せずに私も、ロイ騎士団を好きになっていいのかな。この部屋で、ふたりきりの時だけは……)
「申し訳ありません……」
人生が終わったと感じて震えながら謝罪すれば、肩に腕を回され抱き寄せられた。
(えっ……)
「怯える必要はない。これは俺とフランしか知らぬこと。公にするつもりはない。故郷には帰れないのだろ? ならばここにいろ。正体を暴かれないよう、気を抜かずに男を演じるんだ」
嘘をついていることは、とうに許されていた。
部屋替えは、アリスの秘密を守ろうとしてのことであったらしい。
恐怖が解けたアリスは大きく息を吐き、頼れる腕の中で顔を上げた。
「ありがとうございます。他の人たちに女だと気づかれないよう注意します。僕は男だと、自分でもそう思って生きていきます」
寛大な処遇に深く感謝するとともに、頬を熱くする。
肩に回される頼もしい腕と、息のかかる距離にある美しくも凛々しい顔。
男として生きると宣言しておきながら、心をときめかせてしまう。
(さっき、私のことを、他の男に渡したくないと言っていたよね。我慢せずに私も、ロイ騎士団を好きになっていいのかな。この部屋で、ふたりきりの時だけは……)