俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
バルムンドの現皇帝は野心家で、コルドニアに貿易における不平等条約を結ばせようと圧力をかけてきて、その要求は跳ねのけたが、正常な交易ができない状況は今も続いている。
「バルムンドでは東洋からの鉄鉱石の輸入量が、大幅に上がっているらしい。武具を大量に作るためだろう。戦闘準備に入ったようだ」
由々しき事態の説明に、騎士団長の眉が寄る。
焦っているのではなく、疑問を感じているような表情だ。
「友好関係にある周辺国からは、そのような話は上がっていないぞ。ライル川を使っての輸送なら、我が国の軍部が気づかぬはずはない。陸路だと、周辺国を通らねば運べまい。その情報は誤りなんじゃないか?」
騎士団は王族と王都の民を守る組織であり、他国からの侵略を防ぎコルドニアの国土全域を守るのは、総勢数万の国軍である。
軍は国境線などの要所に砦を構え、警備をしている。
アリスは国際情勢に詳しくないので、バルムンド帝国という隣国が悪で、コルドニアを含めた周辺国が一致団結して、バルムンドを見張っているというような解釈で聞いていた。
「バルムンドでは東洋からの鉄鉱石の輸入量が、大幅に上がっているらしい。武具を大量に作るためだろう。戦闘準備に入ったようだ」
由々しき事態の説明に、騎士団長の眉が寄る。
焦っているのではなく、疑問を感じているような表情だ。
「友好関係にある周辺国からは、そのような話は上がっていないぞ。ライル川を使っての輸送なら、我が国の軍部が気づかぬはずはない。陸路だと、周辺国を通らねば運べまい。その情報は誤りなんじゃないか?」
騎士団は王族と王都の民を守る組織であり、他国からの侵略を防ぎコルドニアの国土全域を守るのは、総勢数万の国軍である。
軍は国境線などの要所に砦を構え、警備をしている。
アリスは国際情勢に詳しくないので、バルムンド帝国という隣国が悪で、コルドニアを含めた周辺国が一致団結して、バルムンドを見張っているというような解釈で聞いていた。