俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
なんと答えていいのかわからず、アリスは眉尻を下げた。
(女だもの、どれだけ訓練しても、他の騎士たちのような体にはならない。もっと訓練しろと言われたらどうしよう。今でさえ限界を感じているのに、これ以上は壊れてしまう……)
基礎訓練の量を増やされるのではないかと恐れるアリスは、ヒヤヒヤしながら騎士団長の顔を窺っている。
すると騎士団長が少し表情を和らげ、嘆息した。
「不安にならなくていい。正騎士の中にも体が細い者はいる。やる気がある限り、俺はお前を見捨てはしない。安心しろ」
不安なのはそれではないのだが、そのように慰められたアリスは次の指示をされる。
「そこの長椅子に、うつ伏せで横になれ」
「へっ!?」
「薬を塗ってやる。筋肉痛に苦しんでいるんだろ? 呻くほどに痛むなら、我慢せずに俺に言え」
「あ……はい。ありがとうございます」
もしやと身の危険を感じてしまったが、医師長からアリスの体の状態を聞いて、心配してくれていたらしい。
感謝と戸惑いの中、暖炉の前にある布張り椅子にうつ伏せになると、ガラス瓶を手に持った騎士団長が、アリスの横の床に片膝をついた。
(女だもの、どれだけ訓練しても、他の騎士たちのような体にはならない。もっと訓練しろと言われたらどうしよう。今でさえ限界を感じているのに、これ以上は壊れてしまう……)
基礎訓練の量を増やされるのではないかと恐れるアリスは、ヒヤヒヤしながら騎士団長の顔を窺っている。
すると騎士団長が少し表情を和らげ、嘆息した。
「不安にならなくていい。正騎士の中にも体が細い者はいる。やる気がある限り、俺はお前を見捨てはしない。安心しろ」
不安なのはそれではないのだが、そのように慰められたアリスは次の指示をされる。
「そこの長椅子に、うつ伏せで横になれ」
「へっ!?」
「薬を塗ってやる。筋肉痛に苦しんでいるんだろ? 呻くほどに痛むなら、我慢せずに俺に言え」
「あ……はい。ありがとうございます」
もしやと身の危険を感じてしまったが、医師長からアリスの体の状態を聞いて、心配してくれていたらしい。
感謝と戸惑いの中、暖炉の前にある布張り椅子にうつ伏せになると、ガラス瓶を手に持った騎士団長が、アリスの横の床に片膝をついた。