シンフォニー ~樹
36

お祖父様の 葬儀が終わっても 恭子は 家に帰ろうとしなかった。

大学が 夏休みだから そのまま樹の家にいた。

父と樹は 仕事に戻り 少しずつ 日常を取り戻していく。


でも、お祖父様の 喪失感は大きくて。

いつもいた場所に お祖父様がいない生活。

恭子は ずっとお祖母様に 寄り添っていた。
 

折り悪く 外は暑くて。

どうしても 家にこもりがちになるお祖母様。


恭子は お祖母様と一緒に 朝 駅まで樹を見送る。

往復30分足らずの散歩だけど お祖母様も 少しずつ元気になっていく。
 


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