如月くんは私をひとりじめしたい

如月くんはまた笑っているようだった。

声がはっきり聞こえるから分かる。

絶対私をからかって遊んでるんだ。


「プレイとかどうのこうのってやつは冗談だよ。そんなこと、大人になるまでやる気はさらさらないからね」

「はい…?」


よく分からなかったけど、とりあえずプレイというやらはやらないそうだ。

ちょっと分かるように説明して欲しかったけど、きっとヤバイことなんだろうと思ってやめた。

というか、如月くんの人生設計に私がいるってことが正直びっくりした。

いつか別れると思ってたのに、如月くんにはその選択はなかったんだと思うと何だか嬉しかった。


「如月くん、いつ目隠し外してくれるの?」

「そのうちね」


そのうちかぁ。

そのうちが来るのか心配になってきた。

まあ、とりあえずはずっとこのままなんだよね。

意外に辛いなぁ。

どんな状況か全く分かんないから恐怖心がある。

でも、好奇心もあって、もう私おかしいなって結論に至っちゃう。

せめて、誕生日ぐらい如月くんを見たいな。
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