如月くんは私をひとりじめしたい

唇が離れると、すうっと息を吸った。

こういうキスに慣れてきてはいるけど、まだ上手く出来ないんだよね。

そっと如月くんを見ると、真っ赤になっていた。



｢キス、上手くなりすぎじゃない？｣

｢そうかな？｣

｢……こんなの聞いてないよ。可愛いんだからこれ以上可愛い要素足さないで｣

｢え、えーと…｣

｢小春ちゃんは思ってないかもしれないけどさ、僕は毎日くっついていたいし、キスしたいし、とにかく小春ちゃんが欲しくてたまらないんだよ！？｣

｢そ、そんなこと……私だって同じだよ。如月くんに出会ってから、ずっと如月くんに触れてたいと思うの｣

｢っ……そういうとこだよ、小春ちゃん。そんなこと、男に言っちゃダメ。特に2人きりのときとか完全に誘ってるんだからね？｣


誘ってるとはどういう意味なんでしょうか。

如月くんはまた赤くなって唸り始めた。


｢ああ！もう！小春ちゃんってほんと知らないんだね｣

｢うん？｣

｢僕ばっかバカらしくなってきた！もう、ちょっとはそういう気持ち芽生えないの！？｣

｢えーと、何が？｣

｢もういいよ！……ほんと、カッコ悪｣