如月くんは私をひとりじめしたい
「え、ちょ、小春ちゃん!?」
「如月くんに誕生日のよさを知ってもらえて嬉しいの…」
「小春ちゃんのお陰だよ」
うふふ。よかった。
もう1つ、如月くんに分かって欲しいことがある。
「私、如月くんにはもっと自分を認めてもらいたいの。如月くんはもっと自分自身を愛すべきだと思うの」
「はい?」
「きっと如月くんのことだから、『僕なんか生まれて来なければよかった』とか思ってるんでしょ?」
「え……」
「それは悔しいの。如月くんにはすっごく良いところがあるのにそこを1番認めて欲しい本人が否定するなんて許せないの」
「小春ちゃん…」
今度は如月くんはぽろぽろと泣き出してしまった。
な、なんかまずいこと言った!?
泣かせる気なんてなかったのに。
「僕の人生で1番の幸せは小春ちゃんに会えたことだね」
涙を浮かべながら、へへっと笑う如月くんは可愛くて抱きしめたかった。
「それに僕、自分のこと嫌いじゃないよ。だって、この僕だから小春ちゃんに出会えたんだもん。嫌いになれないよ」
「如月くん…!!」