如月くんは私をひとりじめしたい
大好きだよ、如月くん
「小春ちゃん、おはよう」
「おはよぉ……」
薄く柔らかな光がカーテンの隙間から差し込む。
まだはっきりとしない意識の中で如月くんの優しい声が降ってきた。
モーニングコールがこんな優しい声で、しかも目を開けると綺麗な顔がある。
そんな恐ろしいくらい幸せで優しい時間があっていいのか。
「眠いの?」
「…うん」
「でも起きないと」
「…もう少しだけ…」
如月くんははあ、と小さな溜め息を付いたようだ。
「じゃあ、何されても仕方ないよね…!」
え?と思ったときには遅く、口を思いっきり塞がれた。
「むぅ、……ん、っ…」
昨日のキスレベルで激しくて、朝から何をされているんだと思った。
そう考えていたのを見破られたのか、如月くんは「だったら、早く起きてよね」と言ってきた。
でもその後にちゃんと、「いきなりそんなことしてごめんね」と頭を撫でられたので許すことにした。