如月くんは私をひとりじめしたい

「それはそうと、今日、何か予定でもあるの?」

「うん、小春ちゃんとデートしたくて」


リビングへ行くと、既に朝ご飯は用意されていて、味噌汁と白ご飯と卵焼き、ほうれん草のおひたしに焼き魚と、いかにも朝ごはんという朝ごはんが並んでいた。

きっと、如月くんはいいお婿さんになるんだろうなと思った。

一体、こんな家事スキルはどこで身に付けるのか不思議でならないが、実質一人暮らしの如月くんが独学で学んだんだろう。

そういうところ、本当に尊敬できる。

ただかっこいいだけじゃなくて、優しくて、生活力がある。

危なっかしいところもあるけど、私には勿体ないカレシだな。



「どうかな?」

「すごく美味しいよ!如月くんって本当にすごいね!」

「これぐらいは出来なきゃ生活できないからね。あ、いつでも僕の嫁に来ていいからね」

「ふふ、そうだね」


って、今すごいこと言わなかった?

実質プロポーズ的なセリフだったよね?

私もナチュラルに返答しちゃったけど、どうしよう。

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