如月くんは私をひとりじめしたい

「やっぱり綺麗……」


中に入ると、外から見える大きなステンドグラスがさらに綺麗に見えた。

目を輝かせて、教会内を見渡していると、如月くんに見られているような気がした。

ふと見ると、如月くんは優しい眼差しをしていた。


「ねえ、覚えてる?僕があの日誓ったこと」



『僕の愛は、変わらないよ』


そうはっきりと言ってくれた。


「うん、覚えてるよ」

「じゃあ僕が小春ちゃんにした問いは?」



確か、小春ちゃんは?って聞かれて、私は何も言えなかったんだ。


「それも覚えてる」

「じゃあ、もう一回聞いていいかな?小春ちゃんが僕のことどう思っているか」



あの時はまだ如月くんに恋していなかった。

恋という感情が分からなかった。

ただかっこいい人だとしか思っていなかった。

だけど今は違う。

今は初めよりもずっと大好きな人。



私の、好きな人。


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