如月くんは私をひとりじめしたい

如月くんはなんでもないように手を繋いできた。


なんでこういうことして恥ずかしくないんだろう。

私は恥ずかしくてとけそうなのに。



「そういえば、何で髪おろしてるの?」

「えっと、その、きすまーくを隠すためです…」

「そっか。やっぱりダメだった?」

「違うの!だけど、恥ずかしくて…」



「じゃあ、隠せないとこに付けてあげよっか?」


「へ?」


「冗談だよ」




冗談なんだよね?

顔が本気なのは気のせい…?
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