如月くんは私をひとりじめしたい
独占したい、如月くん。

「笹山くん、聞きたいことがあります!」

「んー、何?」


昼休み、山井さんとご飯を食べている笹山くんにどうしても聞きたいことがあった。

本当は邪魔したくなかったんだけど、早く聞きたかったし、いつも如月くんといるから聞けなかった。


「如月くんの誕生日を教えてください!」

「ん、いいよ」


実を言うと、如月くんの誕生日を知らない。

もし過ぎてなかったらお祝いしたいなと思って笹山くんに聞いたんだ。

本人に聞いてもよかったんだけど、サプライズで何かしたかったし。


「11月22だと思う!」

「そーよ。あいつの誕生日はよく出回ってるし」


え!?そうなの!?

淡々と言うのは山井さん。

そんな有名だったの!?


「るー、本当は如月っちのこと好きなんじゃないの?」

「んなわけないでしょ!私はあんた一筋なのよ……って言わせるなバカ」

「もう、るー可愛いよ!」

「うるさいっ」


これは……私はいない方がいいかも。

ささっとその場を離れると、スマホの予定に付けといた。

11月22日、如月くんの誕生日…っと。
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