虹色の恋~私の心の扉を開いたのは君でした。~
「おはよう!」

田中くんの声がした。
昨日一緒に帰っただけなのに、
何故か特別感がある。

「おはよ〜。」
目と目を合わせハニカミながら私は、返事をした。

田中くんは、優しく微笑んで席についた。

私は、きっと田中くんが好きなんだとおもう。

いつもの、挨拶だけなのに、そんな心に気がついて、少しギクシャクしてしまう。

「朝からニヤけ顔かよ。。
何かいい事でもあったのかな?」

少し小声で話しかけてきた。
安井だ。

「うん!私も、いい事あったよ。。安井だってあったでしょ。」

余計な事までいってしまった。

別に、私には関係ないのに。
田中くんとの昨日で頭は、いっぱいだったのに、安井が来たら。。

なんだろ。。モヤモヤする。
胸がざわつく。

「俺?いい事?なんだっけ?」

せりゃそうか。小林さんとは、いつでも二人だから。当たり前なんだろね。

「小林さんと、楽しそうにいたでしょ。
小林さんと話せて嬉しかったんでしょ?」

「あぁ。嬉しかったよ。」

ほら!良い事あったんじゃない。
私には関係ない。けど。
安井が見れない。
どうせ、ニヤケてるに違いないから。
私には関係ないけど。

「あっ。。そっ。よかったね。」

「うん。」

…私は、下を向いた。

「今日は、文化祭の担当を決めるらしいよ。高木さん、何担当するの?美術部は美術部であるし、僕、一緒のにしようかな。」

田中くんが、私と一緒の担当をしたいなんて!
また、細胞レベルに喜びがかえってきた!

「うん!一緒にしたい!」
即答した。

「なんか、急に二人仲良くね?なんか
あったとか?」

少しきつい口調で安井が聞いてきた。

正直、貴方には関係ないし。
貴方には、小林さんがいるではないか。

田中くんとの癒しの時間を
邪魔しないで欲しい。。

「安井くんには、関係ないでしょ!」

なぜか強めに返事してしまった。
しまった!
田中くんには、こんな私見せたくないのに。。。

チラッと
田中くんの方を見てみた。

彼は優しく私の目を見つめた。

ホッとするのと同時に胸が高鳴る。細胞レベルで身体が喜びを表現する。

やっぱり、私は、田中くんが好きなんだ。
田中くんは、どう思ってるんだろう?





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