松菱くんのご執心
その的にされている彼は、私の席の隣に腰を下ろした。



誰もが眉を顰める最中、わたしは嬉しかった。やっと隣の席が埋まったって。やっぱり、私の予想は当たってたようだ。



「おはよう。昨日ぶりだね」わたしは挨拶した。


「昨日はどーも」と彼もわずかだけ口角を上げる。



手にはわたしがあげた絆創膏が貼ってあった。


傷があらゆる所にあって、尚且つ傷が大きいからだろう、絆創膏から傷がはみ出ていているのを見て、くすりと笑みが漏れる。



「おい、みかさが喋ってんぞ、しかも笑ってる」


「あいつ度胸あんなあ」


「大丈夫かな、みかさちゃん」


と周りからは心配の目が向けられていた。


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