僕が愛しているのは義弟(おとうと)



「うん……。オレ……志望校、隼翔と同じ高校にしようと思ってるんだ」


「……えっ……」


 葵……。


「……驚いた?」


「……あ……ああ」


「本当は、もっとちゃんと決まってから隼翔に話したかったんだ」


「……葵……」


「うん?」


「嬉しいよ。葵がオレと同じ高校を志望校にしてくれているなんて」


「……本当?」


「ああ。そんなこと噓を言ってどうする」


「……隼翔……」


「うん?」


「隼翔が嬉しいって言ってくれて、オレ嬉しいよ」


「葵……」


「隼翔……」


 そしてオレと葵は、より強く抱きしめ合った。



 


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