僕が愛しているのは義弟
「開けてもいい?」
葵は袋の中身にとても興味津々の様子だった。
「ああ、もちろんだよ」
「何が入ってるのかな」
葵はリボンをほどいて袋を開けた。
「駄菓子だ」
葵はとても喜んでくれている様子だった。
「今日はバレンタインデーだから本当はチョコにした方がいいのか迷ったんだけど……」
「充分だよ。それにオレ、駄菓子大好きだもん」
「そうか。それならよかった」
「本当にありがとう、隼翔」
葵はそう言って、ぎゅっとオレに抱きついた。
「あっ、そうだ、オレも隼翔に渡したいものがあるの」
オレにぎゅっと抱きついていた葵はそう言ってオレから離れて机のところに。
机の上には、きれいに包装されたビニールの袋が置いてあった。
そのビニールの袋はかわいい柄で、そのビニールの袋の口はリボンで結んであった。
葵は、そのきれいに包装されたビニールの袋を手に取り、それをオレのところに持ってきた。
「隼翔、両手を出して」
「こうか?」
葵の言う通りにオレは両手を差し出した。
「うん」
葵は手にしているきれいに包装されたビニールの袋をオレの両手の上に置いた。
「ありがとう、葵。すごく嬉しい」