僕が愛しているのは義弟



「おはよう、隼翔」


 オレと同じ制服を着た葵が立っていた。


「おはよう、葵」


 ピカピカの制服姿の葵。

 その姿がとても初々しい。

 それまでは中学の制服を着ていてその姿が見慣れているからか、今こうしてオレと同じ高校の制服姿を見ると、なんか不思議な感じ。


「隼翔も朝ごはん食べに行くでしょ。一緒に行こう」


「ああ」



 そしてオレと葵は朝ごはんを食べにダイニングルームに行った。


「隼翔、葵、おはよう」


 ダイニングルームに入ると、いつものように笑顔の母さんがいた。


「おはよう、母さん」


「おはよう、義母さん」


「二人で同じ制服を着ている姿を見るのは初めてね」


 母さんは笑顔でそう言った。


「どう?」


 葵は笑顔でそう訊いた。


「二人とも、とてもよく似合ってるわよ。二人で同じ制服を着ている姿も、とても良いわね」


「ありがとう、そう言ってもらえると嬉しいよ」


 葵は母さんの言葉にとても喜んでいた。


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