僕が愛しているのは義弟
梓と遼祐が同じクラスで太一は羨ましがっていた。
オレ、太一、梓と遼祐は、それぞれのクラスに入っていった。
始業式が終わり、オレと梓と太一と遼祐は校庭にいた。
オレは葵と一緒に帰る約束をしていて校庭で待ち合わせをしていた。
オレは葵が校庭にいるか周りを見渡した。
「隼翔、葵あそこにいるぞ」
オレは太一が言った方向を見た。
すると……。
「葵、なんか女子たちに囲まれているぞ」
太一は続けてそう言った。
女子たちに囲まれていて葵の姿が見えづらくなっていた。
「おっ、葵、モテモテだねぇ」
た……太一……それを言うな。
オレは……オレは、こんな事実を受け止めきれない……。
胸が……胸が締め付けられる……。
「このモテモテは遼祐といい勝負だな」
「オレは、そんなことないよ」
「……謙遜し過ぎると嫌みになるぞ、遼祐」
「え……」
太一と遼祐がそう話しているときオレは胸が締め付けられ過ぎて息が苦しくなっていた。
葵が女子たちに囲まれている……。
オレの大切な葵が……オレの……。
「隼翔‼」
太一が大声でオレの名前を呼ぶ。
「え……?」
オレは太一の声ではっと気付く。