僕が愛しているのは義弟



 さらに五年後。



 オレは高校二年生、姉ちゃんは大学二年生。そして、義弟の葵は中学三年生になる。



 今日は始業式。



 そしていつもの朝。

 オレはベッドから起き上がり、窓のカーテンを開けた。

 外は気持ち良すぎるくらいよく晴れている。

 あまりにも気持ち良さそうだから、オレは、窓を全開に開けた。

 窓を開けた瞬間、とても爽やかな風が部屋の中に吹き込んできた。

 オレは、その爽やかな風を感じながら、そっと窓を閉めた。

 本当はもっとその爽やかな風を感じていたかったけど、そろそろ学校に行く支度をしなければならない。

 オレは、名残惜しい気持ちで学校に行く支度を始めた。



 そして支度を終え、朝ごはんを食べにダイニングルームへ向かう。



 ダイニングルームに入ると、


「おはよう」


 いつものように朝食を用意してくれている母さんの声。


「おはよう」


 そして、姉ちゃんと義父さん。


 そして……。


「おはよう、隼翔兄」


 義弟の葵。


「おはよう」


 オレもいつものように挨拶をする。



 いつもの朝の光景。

 ダイニングルームに母さんと義父さんと姉ちゃん、そして葵がいる。


 
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