僕が愛しているのは義弟(おとうと)
隼翔の父
ある日の休日。
オレは珍しく図書館にいた。
特に理由などはない。
ただ、なんとなく来ようと思っただけ。
たまにはこういう落ち着いた場所で一人静かに読書をするのも良いのかなと思って。
ほとんど来ない図書館で読書をしているという珍しいことをしたからか……って、まぁ、たぶんそういうわけではないと思うけど思わぬことが起きた。
その帰り道のことだった。
オレがゆっくりと歩いていると……。
「……はや……と……」
オレの名前を呼ぶ声がした。オレは顔を上げた。
すると、そこには…………。
「……父……さん……」