僕が愛しているのは義弟



 家族から元気をもらい、学校へ向かう。


「はーやとっ‼」


 春の風を心地良く感じながら歩いている。

 そんなとき。
 あいつが後ろから手で俺の肩を軽くポンとたたく。


「何だよ、太一。
 びっくりするだろ」


「あはは‼ ビックリしたか」


「…………」


「なんだよ、隼翔、
 なんかリアクションしてくれよぉ」


 幼なじみの太一。

 太一とは幼稚園の頃から一緒だ。


 太一は、その頃からこのテンション。

 それだからだろうか。
 太一(こいつ)といると全く飽きない。

 本当に面白くて、噛めば噛むほど味が出てくる奴だ。

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