ダンデライオン 〜美奈子
食事の後は 炬燵でお茶を飲みながら、父と話したり、テレビを見たり。
自然に 寛いでいる和哉を、美奈子は 嬉しく見つめていた。
「そろそろ、帰って寝るか。」
と言って和哉は 腰を上げる。
帰る和哉を 見送る美奈子。
結婚しても美奈子は、こんなふうに、家で夕食を食べて 二人でアパートに帰るのだろうと 思っていた。
美奈子の両親に馴染んで、頻繁に 顔を出してくれる和哉に、美奈子は感謝していた。
両親も、和哉の好意を わかっている。
和哉が、美奈子のことを 最優先に考えていることを、みんなが嬉しく思っていた。
ずっと 両親と暮らしていた美奈子。
和哉の好意で、これからも 両親の近くで暮らせる幸せ。
美奈子は、両親にも和哉にも感謝していた。