未明の三日月
あれから聡は、時々 美咲にメールを送ってくれる。
ほんの短いやり取りが、美咲の心を 温かい思いで包む。
もう二度と 抱かれることがない相手。
美咲の心を 解放してくれた聡に 感謝していた。
それから 何度か恋をした美咲。
聡との思い出があったから、美咲は 前に進むことができた。
美咲を大人にしてくれたのが 聡で良かったと、美咲は心から思っていた。
東京が美咲を変えた。
そして美咲が変われば、まわりも変わっていく。
美咲を取り巻くすべてが、前向きな美咲に相応しくなる。