女
(一度、父の金を狙う女に拐われた事がある。欲に塗れて笑う女とその反動で揺れる角がこの世の物とは思えない程グロテスクだった。今までは『女に角が生えているもの』が当たり前だと思っていたが、その日を境に受け入れられなくなり、恐怖で震えてしまう。)
「お味はいかがかしら?」
「とても美味しいです」
「あら、それは良かった」
確かに料理は美味しいのだが、正面に座っている継母に視線を合わす事が出来ず、料理に視線を向けたまま答える。
「お味はいかがかしら?」
「とても美味しいです」
「あら、それは良かった」
確かに料理は美味しいのだが、正面に座っている継母に視線を合わす事が出来ず、料理に視線を向けたまま答える。