(光莉ちゃんの鋭い角に当たりそうで撫でるのを躊躇う。)

「将君、そろそろ出ないと遅刻するわよ?」
 そんな僕の心境を読んだのか継母が机の上に置いている時計を見ながら声を掛ける。
「本当だ。そろそろ行かないと」

 僕は心の中で継母に感謝をしながら席を立つ。机の横に置いていた鞄を手に取り、玄関に向かう。

「それでは行ってきます」
「いってらっしゃい!」

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