二人の明るい声に見送られて僕は家を出て、学校へ向かった。

 ***

「おはよう!将」
「おはよう、シンヤ」

 元気よく明るい声を掛けられて振り向くと、幼なじみのシンヤが駆け寄って来た。
 僕の頭一個分背の低いシンヤは側まで来ると少し顔を上げてニッコリと笑うので、つられて僕も微笑む。

「今日の一限目の自習って、文化祭の出し物を決めるんだっけ?」
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