悪役令嬢ですが、チートが目覚めて溺愛されています

 アーロンが必死に国王に訴える。

「だったら自分のドレスは汚さないだろう。次期国王ともあろう者が、自分たちのことばかり可愛がっていてはいかんぞ」

 バッサリ言われ、アーロンは口をつぐんだ。

「さあ、その令嬢を静かな場所に運んでやれ。そなたはこちらへ。その珍しいスキルについて、色々と話を聞きたい」

 国王自らアリスを立たせ、高位の王族席にエスコートする。

 アリスは拒否できないので、戸惑いつつもついていくしかない。

 ソフィアはその様子を燃えるような瞳で睨みつけていた。

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