恋泥棒の犯行予告
床に散乱していた参考書や漫画を一通り片付け、部屋に日世を呼ぶ。
「そんなに焦らなくてもいいじゃん、どうせ俺なんだし」
「焦るわ!! もういいから、とりあえず勉強しよ」
少し小さめの円いテーブルに私と日世の参考書やノートが山のように積まれていく。
今地震が来たら……落ちてきた本で足の骨の1本くらいは折れるかも。
「ヒナ、ちょっと物理教えてよ」
勉強開始30分。
日世の右手は止まることを知らず、どんどんとアルファベットを綴っている最中だった。
ま、あとでいっか。