恋泥棒の犯行予告
3章 6月25日 報われない容疑者の独白
【日世side】
「いってら。なるべく早く終わらせてくれよな」
「保証はできないけどね。努力はする」
2年生の夏休みをあと少しで迎えることになる俺たちには、あるミッションが課せられていた。
「失礼します」
放課後の静かな時間帯、職員室の後ろ側には真っ青な顔をして担任の話を聞いている人もいれば、楽しく談笑している人もいる。