crazy for you
「中央高です!」



「まじ?中央って進学校だよな?すげーじゃん」



「受験の時は地獄でしたよ...」



あははっと笑うと、春翔先輩は微笑んで



「でも入学して3ヶ月経つし、ちゃんと学校行ってんだろ?すげぇって、がんばってんな」



そう言って頭をポンポンしてくれた



こんなことされたらもうなんでも頑張れちゃう



「ってか今度中学ん時のダチで集まろうって話してたんだよね、連絡先聞いてもい?」



「もちろんです!」



そして私たちはラインを交換し、春翔先輩は爽やかに手を振り去っていった



なんてついてる日なの!



さすがにもう春翔先輩ことは恋愛として好きではないけど、人としてはもちろん好きだし嬉しかった



フフン〜フン〜♪



もう無意識に鼻歌まで出てきちゃう



軽い足取りでコンビニに着き、中に入った



何にしようかな〜



コンビニ限定で出てる、めちゃめちゃ辛いラーメンにこの頃ハマってる私



この前食べたやつは辛すぎて、辛いのなんか一生食べないって思ったけどやっぱり食べちゃう



こういうのを中毒って言うんだと思う



カップラーメンのコーナーを見つけ、角を曲がろうとした瞬間



生憎また人とぶつかった



私の視界はなんて狭いんだろう



幸い軽くぶつかったため転ぶことはなかったけど。



「っすみません」



さらっと謝りそこを去ろうと思った瞬間



グイッ...



腕を掴まれた。



「え?....」



「昨日ぶりに会えるなんて、すっごい偶然じゃん〜」



見上げるとそこにいたのは昨日ぶつかったチャラい二人組の片割れ



ゲッ、、、



「昨日みたいに邪魔なやついないしさ〜?俺と遊ぼうよ?」



甘ったるい香水に、甘ったるい喋り方をしてくるチャランポランよ



残念だが私はそこまで暇人じゃないのよ



「あ!大変〜!早く帰らなくちゃママに怒られちゃう!」



「...へ?」



チャラ男の隙をついてダッシュした



「ちょ、まって!」



待つもんか!商品を手に取る前で本当によかった!



手に持ってたら万引きになるところだった



残念だけど、ラーメンはまた今度にしよう


 
< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop