crazy for you
「は?真菜の友達じゃなかったら殴ってんぞ」
「おー怖っ!」
そんな怖いこと言いながらも笑ってる和樹先輩はほんとに優しくて
真菜の彼氏でよかったな、なんて私は思う
「和樹、DVDありがとう。いい話すぎてもう何回泣いたかわかんないよ」
「だろ!お前いつも恋愛物しかみねーからな、たまには友情物ってのも悪くねーだろ?」
2人っきりの世界に入っちゃって、私はこんなに近くにいるのに蚊帳の外
和樹先輩なんか真菜の頭をポンポンしちゃって
ラブラブっぷりに恥ずかしくなって、2人から目を逸らした
すると、バチッと誰かと目が合った
目が合ったと言うか、睨まれてる?
気のせいだと思いたいけど、これは気のせいじゃないと思う
10人くらいいる和樹先輩の友達は楽しそうにゲラゲラ笑いながら話してて
でもその中にこちらをジッと睨んでる金髪頭がひとつ
誰?
1度も目を逸らさず見てくるそいつに、私も負けじと目を合わせた
鋭くて人を殺せそうな冷たい目。
何かを見透かした、人を馬鹿にしたようなその瞳に私を捕らえて離さない。
久々に怖いと思った。
だから目を逸らしたかったんだけど、目を逸らしたら負けだという謎のプライドがそうはさせなかった。
私はこのまま殺されてしまいそうだった。
だとしたら何てショボい死因なんだ
その時、私はふっと思い出した
『2年の神崎雄也先輩、めっちゃかっこいいって噂だよ〜でも、女遊びと喧嘩も凄いってのも噂!』
この前クラスの子がこんなことを言ってたっけ?
...絶対この人だ
それなりに廊下にも出るし、真菜のおかげで和樹先輩の周りの友達とも一言くらいは交わしたことがある私
でも高校に入って3ヶ月も経ったのに初めて見た
確かにかっこいい、下手したらそこら辺のモデルよりかっこいいのではないだろうか
「夏恋?何ボケっとしてんのよ、行くよ?」
DVDを渡して話が終わったらしい真菜が話しかけてきた
「あ、ごめん!眠くて!」
咄嗟に出た、私の中での極上の嘘。
「何言ってんのよ、さっきまでグッスリ寝てたでしょ」
「な...!真菜〜それはそれで、これはこれ!も〜っ!新しくできたアイスクリーム屋さん寄らない?」
「はいはい、寄って帰ろうか!」
真菜は飽きれたように返事をし、2人は歩き始めた
まだ冷たい瞳が夏恋を捕らえていたとも知らずに....
「おー怖っ!」
そんな怖いこと言いながらも笑ってる和樹先輩はほんとに優しくて
真菜の彼氏でよかったな、なんて私は思う
「和樹、DVDありがとう。いい話すぎてもう何回泣いたかわかんないよ」
「だろ!お前いつも恋愛物しかみねーからな、たまには友情物ってのも悪くねーだろ?」
2人っきりの世界に入っちゃって、私はこんなに近くにいるのに蚊帳の外
和樹先輩なんか真菜の頭をポンポンしちゃって
ラブラブっぷりに恥ずかしくなって、2人から目を逸らした
すると、バチッと誰かと目が合った
目が合ったと言うか、睨まれてる?
気のせいだと思いたいけど、これは気のせいじゃないと思う
10人くらいいる和樹先輩の友達は楽しそうにゲラゲラ笑いながら話してて
でもその中にこちらをジッと睨んでる金髪頭がひとつ
誰?
1度も目を逸らさず見てくるそいつに、私も負けじと目を合わせた
鋭くて人を殺せそうな冷たい目。
何かを見透かした、人を馬鹿にしたようなその瞳に私を捕らえて離さない。
久々に怖いと思った。
だから目を逸らしたかったんだけど、目を逸らしたら負けだという謎のプライドがそうはさせなかった。
私はこのまま殺されてしまいそうだった。
だとしたら何てショボい死因なんだ
その時、私はふっと思い出した
『2年の神崎雄也先輩、めっちゃかっこいいって噂だよ〜でも、女遊びと喧嘩も凄いってのも噂!』
この前クラスの子がこんなことを言ってたっけ?
...絶対この人だ
それなりに廊下にも出るし、真菜のおかげで和樹先輩の周りの友達とも一言くらいは交わしたことがある私
でも高校に入って3ヶ月も経ったのに初めて見た
確かにかっこいい、下手したらそこら辺のモデルよりかっこいいのではないだろうか
「夏恋?何ボケっとしてんのよ、行くよ?」
DVDを渡して話が終わったらしい真菜が話しかけてきた
「あ、ごめん!眠くて!」
咄嗟に出た、私の中での極上の嘘。
「何言ってんのよ、さっきまでグッスリ寝てたでしょ」
「な...!真菜〜それはそれで、これはこれ!も〜っ!新しくできたアイスクリーム屋さん寄らない?」
「はいはい、寄って帰ろうか!」
真菜は飽きれたように返事をし、2人は歩き始めた
まだ冷たい瞳が夏恋を捕らえていたとも知らずに....