crazy for you
けどそれは口だけで、他の先生みたいに追いかけては来ない。



前になんで追いかけて来ないの?って聞いたら、『言わないと先生方に指導しろって注意されてめんどくせぇし、追いかけんのもだるいしなー』って笑いながら言ってた。



担当してる教科が体育で陸上部の顧問だから走るのは速いし得意なはずなのに、タグTらしい理由



きっと先生の学生時代はめんどくさがり屋のヤンキーだったに違いない



こんなタグTだからなのかもしれないけど、私が初めて心を許した先生だと言っても過言ではない。



「おう、夏恋やっと書いたか」



タグTは待ちくたびれたと言いたげな顔をこちらに向け、日誌を受け取った。



そして日誌を開き、それに目を通す先生



「今日は1人で頑張って書いたんだからね〜」



「いや、いつも1人で...」



なぜか言い止まり、眉間にシワを寄せてるタグT



それに私は不審に思い、どうしたの?と聞くと...



「なあ?お前日本人か?」



....は?



「当たり前じゃん、純日本人ですけど」



いまさらそんな分かりきったこと聞かないでよ



真顔で全く口を開かない先生にだんだん不安になってきた私は、なに?と恐る恐る聞いてみる。



すると....



「こんな宇宙人が書いたような日誌初めて見たわ!」



そう言い、ゲラゲラ笑い出す



どうやったらこんな言葉遣い出来んだよ〜と目尻に涙を浮かべながら大笑いしている



え?今なんてって言った?宇宙人...?



「最後の行なんて最高だぞ?『明日は土曜日なので予習復習をしっかりし月曜日のため準備したいと思いますです。』って『です』は余計だろ!」


「お前高校生にもなって日本語の使い方もわかんねーのか!これだから夏恋は!」


「....」



腹痛ぇっと言いながらまだ笑っている先生



しまった...



必死に欄を埋めようと文章を映してたから、文脈なんて気にせずに『です』と『ます』を乱用してしまっていた



私は何も言い返すことが出来ず、その後も散々とタグTによって馬鹿にされた




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