crazy for you
___ガラガラ...
職員室から出れた頃には7時を回っていて、廊下は暗く生徒なんて誰一人いなかった
幸い今は夏だから、この時間でも完全に外は暗くなっていない
だからと言って、薄暗い学校もいつも通ってる通学路も怖い
「...早く帰ろっと」
早足で昇降口に向かった。
そして上履きからローファーに履き替え、私は逃げるように学校から出た。
薄暗い道を競歩のように無我夢中で歩いた
学校から家まではいつも徒歩で20分くらいかかる
丁度学校と家の真ん中にコンビニがあって、ふとケータイの時計を見ると学校を出てから8分しか経ってなかった
これは歴代で1番早く家に着く日になるかもしれない
しかしケータイに視線を落とした私が馬鹿だった
___ドンッ
「ぅわっっ...」
前から歩いてきた人にぶつかってしまった
その拍子にぐらりと視界が歪みバランスを崩して転んだ
「すみませんっ」
チラッと相手を見てみると、相手は2人組の制服を着た男の人だった
制服を着崩してて髪の毛はツンツンたってて、見るからにチャラい高校生って感じの2人
相手は転んではなかったけど、私がよそ見してたのが悪かったしとりあえず謝った
男の人は屈んで私に目線を合わせ、あーこっちこそごめんねー?と、私に手を差し出してくれた
1人でも立てるけど、そこは優しさを借りてその手をとり起き上がった
その時、私の視界の端の方でもう1人の男がニヤッと笑ったように見えたのは気のせいかな?
「怪我ない?...って、うわー擦り剥いちゃったね」
「あ、でもこのくらい大丈夫なんで」
「でも跡残ったらあれだし、手当てだけでもさせてよ。俺ん家すぐそこだし」
「私の家もすぐそこなんで大丈夫です。」
「そんなこと言わずにさ、手当てさせて?ね?」
そう言い、まだ握っている私の手を引っ張り連れて行こうとしてくる
正直ウザい。
「いいって言ってんじゃん!」
パシッ____
離して欲しくて手を思いっきり振り払ったら私の手が相手の顔にヒットしてしまった
「あ。」
やってしまったと思った頃にはもう遅くて...
「いってぇ...てめぇ!ふざけんな!余計な抵抗してんじゃねえ!」
1人の男が拳を振り上げるのが見え、ぎゅっと目をつぶった
殴られる...!と思ったのに全然その拳が私に当たることはなく
「....へ?」
私の間抜けな声だけが響いた。
職員室から出れた頃には7時を回っていて、廊下は暗く生徒なんて誰一人いなかった
幸い今は夏だから、この時間でも完全に外は暗くなっていない
だからと言って、薄暗い学校もいつも通ってる通学路も怖い
「...早く帰ろっと」
早足で昇降口に向かった。
そして上履きからローファーに履き替え、私は逃げるように学校から出た。
薄暗い道を競歩のように無我夢中で歩いた
学校から家まではいつも徒歩で20分くらいかかる
丁度学校と家の真ん中にコンビニがあって、ふとケータイの時計を見ると学校を出てから8分しか経ってなかった
これは歴代で1番早く家に着く日になるかもしれない
しかしケータイに視線を落とした私が馬鹿だった
___ドンッ
「ぅわっっ...」
前から歩いてきた人にぶつかってしまった
その拍子にぐらりと視界が歪みバランスを崩して転んだ
「すみませんっ」
チラッと相手を見てみると、相手は2人組の制服を着た男の人だった
制服を着崩してて髪の毛はツンツンたってて、見るからにチャラい高校生って感じの2人
相手は転んではなかったけど、私がよそ見してたのが悪かったしとりあえず謝った
男の人は屈んで私に目線を合わせ、あーこっちこそごめんねー?と、私に手を差し出してくれた
1人でも立てるけど、そこは優しさを借りてその手をとり起き上がった
その時、私の視界の端の方でもう1人の男がニヤッと笑ったように見えたのは気のせいかな?
「怪我ない?...って、うわー擦り剥いちゃったね」
「あ、でもこのくらい大丈夫なんで」
「でも跡残ったらあれだし、手当てだけでもさせてよ。俺ん家すぐそこだし」
「私の家もすぐそこなんで大丈夫です。」
「そんなこと言わずにさ、手当てさせて?ね?」
そう言い、まだ握っている私の手を引っ張り連れて行こうとしてくる
正直ウザい。
「いいって言ってんじゃん!」
パシッ____
離して欲しくて手を思いっきり振り払ったら私の手が相手の顔にヒットしてしまった
「あ。」
やってしまったと思った頃にはもう遅くて...
「いってぇ...てめぇ!ふざけんな!余計な抵抗してんじゃねえ!」
1人の男が拳を振り上げるのが見え、ぎゅっと目をつぶった
殴られる...!と思ったのに全然その拳が私に当たることはなく
「....へ?」
私の間抜けな声だけが響いた。