永世中立でいたいんだけど、そうさせないのが君たちだよね 〜龍になっております〜
「龍族は弱い魔道士を嫌うことだけは知ってるからわざと嘘をついたのさ。見え見えだねクロウ」
龍族って結構プライドの高い部族なんだなと私はここで初めて知った。 クロウは私の身体から離れようとせずに震えている。
「それに純白の龍族はかなり稀有な存在だからみんなに自慢したかったんだろ?ムカつく〜」
それって私の事だよね。そんなに貴重なのか。
「そんなゴミと一緒にいたら勿体ないですよ。契約をするなら高学年生紹介します」
ケラケラと笑う子供たちに大人気ないのは分かっていたが怒りの感情が芽生えた。私は長い首でピッタリくっついているクロウを頭から咥えた。クロウはじたばたと暴れて抵抗している。
「いいぞ〜!龍族!」
「やっちゃえー!」
そんな歓声とは裏腹にクロウを自分の首の付け根に乗せた。クロウとクロウの同級生たちは何が起こったのか分かっておらずあんぐりと口を開けている。
「よく聞きなよ、君たち。クロウはとても優秀な魔道士になるよ。誰よりもね」
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