永世中立でいたいんだけど、そうさせないのが君たちだよね 〜龍になっております〜

クロウは沢山の黄金を家に持ち帰り、帰ったその日に売ってお金にしようと思っていた。
「んーと、アランはお肉何がいいんだろう」
クロウは引換所に向かう途中ずっとそのことだけを考えていた。引換所に着くと役人が葉巻を吸いながらこちらを横目で見ている。
「おじさん！これお金に変えてください！」
満面の笑みで渡された袋に入っていた物は沢山の黄金。役人は葉巻を落としてクロウの腕を折れるほどの強い力で握って離さない。
「い、痛いよおじさん！嫌だよ、離して！」
「貴様！皇族から黄金を盗むとはなんてやつだ」
黄金はこの世界にとってお金よりも貴重な資源だった。たった1gで2階建て一軒家が3軒は買えるほどの価値をもつ黄金を1キロ以上持ち歩くなんて有り得るわけがなかった。
すぐに取調べが行われた。ゆいは超級魔道士と呼ばれる超エリート集団の幹部だった。ゆいは容赦なくクロウの拷問を開始。目を潰し、骨を折っても拾ったとしか言わない子どもに嫌気がさして皇族に処刑を促して今に至るという。