永世中立でいたいんだけど、そうさせないのが君たちだよね 〜龍になっております〜
魔族には多くの種類がある。魔法を使うことは共通しているが杖や剣、槍や弓など道具を使う者だったり何も使わず錬成陣で呪文を発動させる者と様々だ。青の魔道士は医術を得意とした魔法を使い、魔族はもちろん龍族や動物たちの傷や病を癒す力を持つ。そんな青の魔道士の拠点となっている大都市ブレイン・ブルーは皇族はもちろん貴族や旅人、多くの民で賑わっていた。市場やギルド、飲食店、呉服店、武装屋、武器屋など3日あっても回りきれない程のお店が建ち並ぶ。
「おい!上を見ろ!!」
大都市の上空を大きな影が横切っていく。多くの人々が歩みを止めて空を見上げる。
「な、なんて大きさだ…」
龍族の大きさはせいぜい2m〜3m程度が普通だ。鎖で繋がれながら運ばれ、龍木化が始まっている純白の龍族はその倍以上の7mはあった。
「…あれは純白の…」
ブレイン・ブルーの民は吸い寄せられるようにその大きな影について行く。
療養施設の小屋へアランが収容される頃には多くの魔族がその光景を見守っていた。
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