如月の空の下、光る君を見つけた。
私の親友の名は山本美智(やまもとみち) 。


私の幼なじみで産まれた病院も同じで、私の隣の隣の隣の大きな一軒家にお住まいです。


それもそのはず。


みっちゃんのお父さんは財務省の職員でお母様は弁護士さん。


みっちゃん自身は大雑把で毒舌だけど、才色兼備。


身長167センチでバスケ部のキャプテンを務め、成績優秀だから常にテストは総合5番以内。


そんな彼女を放っておくはずもなく、入学当初から男子たちが告白しているが、未だに成功者はいない。


分厚く高い壁をなかなか壊すことはできないのだ。



「それよりあんたさぁ、宿題ちゃんとやってきたぁ?ゴールデンウィーク中もずうっと陽翔ばっかり見てたんじゃないでしょうね?ことりは部活もバイトもしてないんだから勉強くらいちゃんとやりなさいよー」


「分かってるよーだ!」



はぁ。


勉強したくなぁい。


なんて言っても仕方ない。


勉強は学生の宿命なのだから。


実を言うと全く宿題には手をつけていない。


やらなければならないのは分かっているんだけどそれより優先事項があるからね。


なんて言ってるから総合300位になっちゃうんだよね。


...はい、そうです。


最下位です。


根っからの勉強嫌いです。


そして...


アイドルヲタクなのです。


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