転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
「私からもひとつ言わせていただきたい。

私の領地は決して豊かとはいえません。
どうしようかと考えたときに、一つの案が浮かびました。

地産地消をしようと、キャンベル大公の領地でしていることと同じことをしてみようと。

そうしたら、どんどんお金の巡りがよくなり、始めてから半年後にはそれまでとは比にならないほど、領地が豊かになりました。

私も、妃殿下同様増税に反対します。
どうか、貴族の為に国民がいるのではなく、国民の為に貴族がいると思ってはいただけないでしょうか。」

ティーナ伯爵の加勢により、バードリー伯爵はますます窮地に追いやられた。

どうにか言い負かすことはできないか考えていたようだったが、時間切れになってしまった。

「それではほかに意見のある方はいますか?」

バードリー伯爵を含め、誰も手をあげなかったので、そのまま採決にうつった。

「増税に賛成の方は起立をお願いします。」

議長の声により、数名の貴族が起立したが、その数は到底過半数に及ばなかった。

「それでは、今回の議題である増税に関しては、反対者多数により否決といたします。

本日の議会は以上で終了と…」

議長が閉会を宣言しようとしたとき、ヴァルテリが「待ってください。」と大きな声をあげた。
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