転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
アイリーンは謁見の間の前へ立つと、集まっている第二部隊に向けて声を発した。

「皆さん、集まってくれてありがとう。
今、我が国はキール帝国から奇襲を受けています。

第二部隊に所属する皆さん以外は応援に行ってもらいました。

何が起こるのかわからない状況です。
もし、ここまで攻め込まれた場合、我々は何があってもここを守らなければなりません。

戦力的に厳しい状態ですが、皆さんの力を信じています。
そしてもし、そのような状況になってしまった場合は、私も皆さんとともに戦います。」

アイリーンの最後の一言に第二部隊の騎士たちはざわざわし始めた。

そのざわざわはやがて収まり、最初と同じように静かになった。

「私、剣はあまり扱えないのですが、それでも足手まといにならないよう頑張ります。」

「王妃様を、この国を守るぞ！！」

アイリーンが第二騎士団の騎士たちに一礼すると、第二騎士団長が大きな声で返した。

アイリーンは再び一礼し、「ありがとう」と返した。

「いつ起こるかわからない状態なので皆さんも大変だとは思いますが、よろしくお願いします。

招集命令が出されるまでは各々待機しておいてください。」

アイリーンは再度一礼をして謁見の間を後にした。

謁見の間に残された騎士たちが「俺たちに何度も頭を下げる王妃様を何があってもお守りしよう」と一致団結していたことはアイリーンは知らなかった。
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