転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
椅子から立ち上がったアイリーンはめまいを起こし、机に手をつかないと立っていられないような状態になっていた。

リンネがアイリーンのことを支え、食事が用意されたテーブルの前までやっとたどり着いた。

「アイリーン様、お身体は正直です。
国王陛下、ヴァルテリ様もきっと元気な様子のアイリーン様のことを思って、今も戦っておられます。

今日は食事をおとりになった後はゆっくり休んでください。

休息をとりながらやったほうが効率も上がるんですよ。

何よりも私がそんなにやつれてしまったアイリーン様を見たくありません。」

アイリーンは食事をとりながら、涙があふれてきた。

その涙は食事を終えるまでずっと出ていたが、リンネはただゆっくりと拭くだけしかしなかった。

食事を終えたアイリーンはリンネに手伝ってもらい、ゆったりとした服に着替え、朝まで一度も起きることなく、ぐっすりと眠った。
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